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導入事例

点ではなく線で繋ぐ。マーケティング視点での採用設計
~自社のアイデンティティを言語化し、求める学生に深く刺さる「採用サイト」を共創~

旭ビルウォール株式会社 様

点ではなく線で繋ぐ。マーケティング視点での採用設計</br>~自社のアイデンティティを言語化し、求める学生に深く刺さる「採用サイト」を共創~

まさに「採用活動を支える強力な基盤」と言えるような素晴らしい採用サイトの型を作っていただけました。サイトの構成を通じて、自社の魅力を再発見するような感覚がありましたね。


「採用サイトを作ったのに、欲しい人材から応募が来ない」その悩みの根本は、サイトのデザインではなく、設計の順序にある場合がほとんどです。

建物の外装を形作る「ファサードエンジニアリング」。建築家の思い描くデザインを、素材の選定から設計、施工管理に至るまで一気通貫で実現するこの事業において、旭ビルウォール株式会社は国内でも数少ない独自の立ち位置を確立しています。

業界内では一定の評価をいただいている一方、新卒採用においては、求める人材要件である「技術とデザイン両方に関心がある学生」からの認知度が低く、応募が集まらないという課題を抱えていました。

その解決のために選んだのは、「採用コンセプトの策定→採用サイト構築→SNS集客」という一本の線でつながれた設計でした。
本記事では、プロジェクトを担当された志賀様・藤山様に、弊社ディレクターの齋藤を交え、戦略とそのプロセスの裏側に迫ります。

旭ビルウォール株式会社
採用サイト:https://recruit.agb.co.jp/

1990年の設立以来、GRC(ガラス繊維強化セメント)を起点に「ファサードエンジニアリング」の領域で独自の地位を築く。建築の枠にとらわれず、複雑なデザインや構造にも柔軟に対応し、クライアントの理想を形にすることで、街の景観に新たな価値を生み出し続けている。

課題

・採用手法の多様化(ダイレクトリクルーティングなど)を試すも、BtoBかつニッチな事業内容ゆえに手応えがなく、ナビサイトでは大手企業に埋もれる

・デザイン系の学生からの応募は多い一方、求める人材要件である「技術とデザイン両方に関心がある学生」からの応募が少ない

・CMSを利用していないため、10年前から採用サイトの更新が行えておらず、求職者の反応を見て検証・改善を繰り返す「機動力」に欠けていた

決め手

・感覚的なデザインやブランディングではなく、最終的な成果から逆算されたロジカルな提案

・データ(検証テストなど)に基づく明確な根拠

・採用サイトを制作して終わりという点の提案ではなく、その後のサイトへの集客までを考えられていたこと

成果(採用サイト公開前時点)

・押し付けがましさがなく、事業を端的に表す採用コンセプトの確立

・部門間の連携や「技術力」が直感的に伝わる、機動力の高い採用サイトの完成

・制作プロセスを通じた、自社の強みの再定義

課題:採用の多様化によるナビサイトの限界

課題パート写真
—— 今回、採用サイトのリニューアルに至った背景には、どのような課題があったのでしょうか?

志賀様 一番の課題は、採用手法が多様化する中での、従来型のナビサイトを中心とした手法の限界でした。以前はナビサイト経由が主流でしたが、時代の流れとともに、ナビサイトだけに頼っていては求める人材を獲得することが厳しくなっていると感じていました。実際に、ダイレクトリクルーティングなど、他の多様な手法も試してみたのですが、なかなか自社にマッチする人材からの反応が得られず、「引っかかりが悪い」状態が続いていたのです。

当社はBtoB企業であり、「ファサードエンジニアリング」というニッチな分野を手掛けているため、学生の初期認知を獲得するのが非常に難しい状況です。ナビサイトにただ掲載して待っているだけでは、どうしても知名度や規模で勝る大手企業に埋もれてしまいます。だからこそ、建設業界全体の人材獲得競争が激化している中で「何か新しいことをやらなければ」とはずっと思っていました。

しかし、新しい手法として流行り始めていたSNS採用については、費用をかけても実際の採用に繋がらないケースが多いと聞いており、当初はネガティブな印象を持っていたのも事実です。

藤山様 これまでの当社の広報活動では、コーポレートサイトの刷新をはじめ、ブランディングを重視した取り組みを進めてきました。そうした活動は企業としての認知や信頼の向上に大きな意味がありましたが、採用活動においては、それだけでは十分ではないと感じていました。

採用活動は、より「BtoC(消費者向け)」のマーケティング発想に切り替える必要があります。立派なサイトを作って終わりにするのではなく、実際の反応を見ながらテストと検証のサイクルを回していく、そうした「機動力を持たせた採用サイト」へと転換することが急務でした。



決め手:感覚論ではなく、最終的な成果から逆算されたロジカルな提案

望月様
—— 数あるサービスの中で、これから(Chokusai)を選んでいただいた決め手は何でしたか?

望月様 御社とやり取りをする中で、「最終的な成果から逆算して、誰に何を伝えるか」という考え方が非常に明確で分かりやすかったです。ブランディングの視点だけでなく、実際の反応やデータをもとに検証を重ねながら進めていく姿勢にも共感しました。

志賀様 これからさんからの提案は「ECサイトの知見を採用に生かす」という、これまでに聞いたことのないユニークなアプローチでした。しっかりと欲しい人材に刺さるコンセプトやサイトを作り、そこへ集客をしていく。そのようなロジックがあり、考えていらっしゃること、何をするのかが想像しやすかったため、御社へ依頼しました。



施策:「点」ではなく「線」で繋ぐ。マーケティング視点での導線設計

スタッフ風景
—— 課題解決に向けて、どのようなアプローチで施策を進めていったのでしょうか?

齋藤(Chokusaiディレクター) 「SNS採用だけをやる」「採用サイトだけを綺麗にリニューアルする」といった単発の「点」の施策では、今の時代の求職者を動かすことはできません。重要なのは、ECサイトでモノを売るのと同じように、採用においてもマーケティングの視点を持って施策を「線」で繋ぐことです。

そのため、まずは「欲しい人材(=活躍する人材)の定義」と、その層に響く「採用コンセプト」の策定から始めます。次に、候補者の心理から逆算して「自社の魅力が最も伝わる採用サイト」を構築します。その受け皿を作った上で、Chokusai(チョク採)を活用し、SNSからターゲットを直接呼び込む「流入の導線」を作るのです。

このように、採用サイトの構築と集客の導線づくり、この両軸を設計することが成功の鍵だとご提案しました。

候補者体験を向上させる採用導線の設計プロセス

【図1:候補者体験を向上させる採用導線の設計プロセス】

採用コンセプト制作:検証テストで導き出した、欲しい人材に一言で伝わるコンセプト

—— 採用コンセプト策定のプロセスを教えてください。

齋藤(Chokusaiディレクター) まずは旭ビルウォール様の事業や強みを深く理解するため、入念な資料の読み込みに加え、経営陣や現場社員の方々へのインタビューを実施しました。

次に「欲しい人物像」を明確に定義し、当社の過去の実績や知見をもとに、ターゲットに刺さるであろうコンセプトを20案ほどご提案しました。
しかし、重要なのはここからです。議論を重ねてその20案を4案にまで絞り込み、実際のターゲットに向けたWEB上での「検証テスト」を実施しました。

採用コンセプトの策定プロセス

【図2:採用コンセプトの策定プロセス】

齋藤(Chokusaiディレクター) 結果として、「手がけた仕事が毎日の景色になる」というコピーが他案を大きく引き離し、全体の50%以上のクリック率を獲得しました。このように、作り手の感覚だけに頼るのではなく、データに基づいた明確な根拠を持ってコンセプトを決定することができました。

採用コンセプトの検証結果

【図3:採用コンセプトの検証結果】

—— 実際にコンセプト案を見たとき、「手がけた仕事が毎日の景色になる」はどのような印象でしたか?
志賀様

志賀様 このフレーズは当社の仕事に一番フィットしていると感じました。初期の段階でこの言葉を出していただいたことで、「この会社ならやってくれる」と、一気に期待値が上がりましたね。

齋藤(Chokusaiディレクター) ありがとうございます。この表現のポイントは、意味が広いのにぼんやりしていない点です。建物の外装や街並みへの関与を自然に連想させつつ、旭ビルウォールさんのブランドやトンマナを損ねず、押し付けがましさを感じさせません。

採用サイト制作:「技術力」と「時間軸」を可視化するコンテンツの仕掛け

—— 採用サイト制作で注力した点、ポイントを教えてください。

齋藤(Chokusaiディレクター) 求める人物像が「デザインだけでなく技術にも興味が持てる人」であったため、あえてスタイリッシュなデザインを押し出しすぎず、確かな「技術面」がしっかりと伝わるよう事業紹介の見せ方を調整しました。

齋藤(Chokusaiディレクター) また、旭ビルウォール様の事業は各部署が複雑に絡み合って進むため、学生には「現場のリアル」が伝わりづらいと考えました。そこで私から、ただ会話を載せるだけでなく、「どのフェーズにどの職種の人がいるのか」が直感的にわかる相関図のようなフローを絡めた「クロストーク」の企画をご提案させていただきました。
Topicで目次を分けることによって、長い文章でも読みやすさを追求したところも気に入っているポイントです。

クロストークの相関図

【図4:クロストークの相関図】

—— クロストークや事業紹介などコンテンツ設計についてどのような印象を持ちましたか?

藤山様 弊社の特徴は、「最初から最後まで一貫して請け負える幅広さ」と、「実現を可能にする技術領域の広さ」の二軸にあります。齋藤さんにご提案いただいたクロストークや事業紹介を通じて、当社ならではの特徴を非常にうまく表現できました。



成果:自社のアイデンティティを言語化。候補者ペルソナに刺さる採用サイト

採用サイト —— 完成したサイトや、ここまでの制作プロセスを通じてどのような成果を感じていらっしゃいますか?

藤山様 まさに「採用活動を支える強力な基盤」と言えるような素晴らしい採用サイトの型を作っていただけました。第三者であるこれからさんから客観的なフィードバックをもらい、事業紹介の構造などを修正したことで、結果的に「自社のアイデンティティ」を非常にクリアに定義し直すことができたと感じています。

望月様 クロストークの取材や社員インタビューを通じて、私たちも認識していなかった若手社員の活躍や生の声を拾い上げることができました。その内容を会社説明会で話すこともあり、副次的な効果も感じています。サイトの構成を通じて、自社の魅力を再発見するような感覚がありましたね。

齋藤(Chokusaiディレクター) 本リニューアルで強く意識したのは、建築系学生に対して「専門性を活かせる独自領域の会社だと理解させること」と、「入社後の仕事・成長・待遇を応募前に具体的に想像させること」です。
そのための仕掛けとして、事業紹介やクロストーク、現場社員の方へのインタビュー、制度・FAQの見せ方を一体で設計しました。
もともとあったコーポレートサイトとのトンマナも意識しています。

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※ご相談・お見積りは無料で承ります。平日ですと最短当日にご対応が可能です。




展望:ナビサイト依存からの脱却と、自社採用の確立へ

説明風景
—— 今後の採用活動への期待や展望をお聞かせください。

志賀様 受け皿となる機動力のあるサイトを作っていただいたので、今後はここへしっかりと学生を呼び込んでいくフェーズだと思っています。将来的にはナビサイトへの依存から完全に脱却し、自社サイト経由での採用をメインに据え、ゆくゆくは中途採用の領域へもこのスタイルを移行していきたいと考えています。これからさんには、公開後の運用や分析も含め、長くお付き合いいただきたいと期待しています。

—— 貴社のように「自社の本当の面白さが候補者に伝わっていない」「大手企業に埋もれて苦戦している」と悩んでいる企業のご担当者様へ、メッセージをお願いします。
藤山様

藤山様 当社の場合は、「ファサードエンジニアリングを担うファサードエンジニアの会社である」という定義を言語化できたことが大きかったと思います。そこがはっきりしていないと、「じゃあ誰に、どうやって伝えよう」という次の話に進みません。
自社の中にいると何が一般的で何が魅力なのかが分からなくなり、アイデンティティを決められない企業も多いと思います。今回の制作プロセス自体が、私たちにとって自社を再定義する大きな意味を持っていました。「私たちはこういう会社です。好きか嫌いかは分からないけれども」と言い切れるアイデンティティの明確化こそが、すべての採用活動の始まりになるのではないでしょうか。

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編集後記:まさに共創。旭ビルウォール様とのワンチームで生み出した成果

編集後記写真

どのようなプロジェクトにおいても、どちらか一方の想いだけが先行すると決して良いものは生まれません。今回の採用サイトリニューアルは、「発注者と制作会社」という関係性を超え、共通の課題に向き合うひとつのチームとして、妥協なく議論を重ねられたことが最大の成功要因だとお話を聞いている中で感じました。

求める人材に響く、受け皿は完成しました。今後はChokusai(チョク採)を活用して最適な集客を行い、サイトを常にアップデートしながらPDCAを回していくフェーズに入ります。

旭ビルウォール様のさらなる飛躍と採用成功のため、私たちはこれからも伴走を続けてまいります。

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